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風の丘のオカリナ

 

 塔の中からは何も物音は聞こえてこない。

 階段の途中にあった罠をすり抜けたクンタは、いよいよ塔に侵入することにした。

 塔の前にそびえる楠の陰から慎重にクンタは歩をすすめた。

 はためいている白い布がある場所は、窓になっていて、白い布と枠の隙間から中の様子がちらちらと見える。

 クンタは身を乗り出して中を覗こうとした。

 その時だった。聞いたことのある音がクンタの右側でした。

 クンタは頭を何かに殴られたような、肩を叩かれたような衝撃を受けた。

 次の瞬間、体が締め付けられ宙に浮いていた。

 何事かと見上げると、木の枝からロープが何本もクンタの頭上へ伸びている。網の目状の袋の中に体がおしこまれた状態なのだった。

 しまった。罠だ。

 クンタは網を破ろうと腰のナイフに手をやった。が、その瞬間ナイフは網の目を抜けて下に落ちた。

 「くそう」

 クンタは両の頬を叩いた。

 どこだ?仕掛けはどこにあるんだ?

 クンタは周りを見渡した。

 音がしたあたりに鉄の杭が打たれている。草が茂っていて気がつかなかったらしいが、今の場所からはそれがはっきりと見えるのだった。

 杭に結ばれたロープを切ったのはあのライフル銃だな。

 クンタは塔の壁を丹念に観た。

 長く伸びた筒の右下あたりに小さな穴があって、そこから棒の先が少しだけ見える。

 「あれだ」

 クンタは思わず叫んだ。

 「おい。そこにいるのだろう。返事しろ」

 すると穴の少し上にある円錐状のものが頷くように上下した。

 「ミライか?」

 また円錐が上下した。

 「ここから出せ」

 円錐は今度は左右に動いた。

 「くそう」

 クンタは網の中で胡座をかいた。(つづく)
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テーマ : (*´∀`*)タハ
ジャンル : 日記

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