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風の丘のオカリナ

 三章

 魔女の住む家

 一日かかって塔までもどってくる。

 その間何も食べていない。クンタもミライも空腹で倒れそうだった。

 「何か食べるものはあるのか?」

 「ええ、なんだってあるわよ」

 「肉もか?」

 「勿論」

 「そうか。早く中へ入ろう」

 「まあ、ここは私の家よ。おじゃましますぐらい言って入ってほしいものだわ」

 「――おじゃまします」

 「ついでに、そのペレッタもしまったら」

 「その手には乗らない」

 「心配しなくても大丈夫よ。ディナーにご招待するつもりだから。ゲストルームだってあるし」

 「なんだそのディナーとかゲストルームとかいうのは?」

 「うふふ。そうね、あなたには色々と説明が必要だったわね」

 以降、クンタは、未知のものについて、ミライから様々な話をきくことになる。

 塔は真ん中が螺旋階段になっていて、両側にドアが一つずつあり、三階まである。

 入り口を入った一階、右の部屋は台所、左の部屋は風呂になっていた。

 ミライは台所へクンタを導いた。

 見たこともない不思議な部屋だった。

 やはり、ここは魔女の家か?

 「そこのドアを開けてみて」

 台所にはいってすぐの部屋にはがあって、そこには何やらいっぱい並べられている。

 「それは全部食料。缶詰や、レトルト食品、小麦粉やお米、豆、それから御菓子。チョコレートやビスケットは御菓子の棚にあるのよ」

 クンタはどれがどれをさしているのか、見当がつかなかった。

 「細かい説明はあとでするわ。兎に角おへそが背中にくっつきそうなの。手のロープだけでもはずしてもらえないかしら。美味しいご飯を作ってあげるわよ」

 クンタは少し迷ったが、ミライの手のロープを解いてやり、腰に一本ロープをまわし、その端をクンタが握り、少しでも変な動きをしたら引き寄せられるようにした。

 「ペレッタは向けておく。妙な真似はするな」

 ミライはあきらたような顔をした。

 棚をいったりきたりして、両腕に抱えきれないほどの食料を持って、ミライは台所へ戻った。

 「さあ、私の腕をご覧あれ」

 「ずいぶんと自信があるんだな」

 「本当は、失敗しないか、ドキドキしてるの」

 ミライは楽しそうに言った。

 クンタもペレッタをつきつけているのが莫迦らしくなった。(つづく)
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テーマ : 自作小説(ファンタジー)
ジャンル : 小説・文学

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